みなさんこんにちは。シタマチです。(下町バットマンから改名)
ストーリーやラストが予測不能で、斬新な展開が続いていく、心温まるヒューマンドラマでした。
「映画史に残る傑作!」とまではいかなくとも、アカデミー賞にノミネートされるだけの良さはあり、静かに期待を裏切ってきましたね。
また、主演を演じたフランシス・マクドーマンドのオスカーを匂わせる名演技も素晴らしかったです。
映画好きであればあるほど楽しめる奥深い作品で、雰囲気だけで言えば「ノーカントリー」や「マンチェスター・バイ・ザ・シー」に近いものがありましたね。
ここでは、
- 作品の概要
- 登場人物紹介
- ラストの展開
- ネタバレ感想
を紹介していきます。
ここからネタバレ全開になります。自己責任でお読みください。
目次
【受賞記念!】「スリー・ビルボード」第90回アカデミー賞で2部門受賞!
引用:Twitter
本作「シェイプ・オブ・ウォーター」は第90回アカデミー賞で、
- 主演女優賞
- 助演男優賞
の2部門を受賞しました。
おめでとうございます。
今年度のアカデミー賞作品に関しては、一部の作品のみ感想を書いているので、映画鑑賞の参考にしてみてください。
「スリー・ビルボード」の作品概要
あらすじ
米ミズーリ州の片田舎の町で、何者かに娘を殺された主婦のミルドレッドが、犯人を逮捕できない警察に業を煮やし、解決しない事件への抗議のために町はずれに巨大な広告看板を設置する。それを快く思わない警察や住民とミルドレッドの間には埋まらない溝が生まれ、いさかいが絶えなくなる。そして事態は思わぬ方向へと転がっていく。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国 イギリス
- 公開年 2018年
- 上映時間 116分
- 配給 20世紀フォックス映画
- 監督・脚本マーティン・マクドナー
- キャスト フランシス・マクドーマンド/ウディ・ハレルソン/サム・ロックウェル/アビー・コニッシュ/ジョン・ホークス
本作は第75回ゴールデングローブ賞で脚本賞、作品賞、主演女優賞、助演男優賞を獲得。
去年公開された「ダンケルク」や「ゲットアウト」と同じく、第90回アカデミー賞でも、7部門にノミネートされており、オスカー候補作品の一つとも言われています。
監督は「ヒットマンズ レクイエム」や「セブン・サイコパス」を手がけた、マーティン・マクドナー。
主演を務めるのは、「ファーゴ」で脚光を浴びハリウッドを代表する女優となったフランシス・マクドーマンド。
また、「猿の惑星 聖戦記(グレート・ウォー)」で悪役を演じたウディ・ハレルソンや「ジオストーム」でヒロインとして活躍したアビー・コーニッシュ、「月に囚われた男」のサム・ロックウェルも出演しています。
採点
評価基準
- S・・・・・これぞ後世に語り継がれていく名作!!DVDも買う!
- A・・・・・素晴らしかったです。DVDでたら借ります。
- B・・・・・まあ、普通。
- C・・・・・微妙。人にはオススメしない
- F・・・・・ふざけんな!金返せ!!!
採点 A
「スリー・ビルボード」の主要登場人物
ミルドレッド・ヘイズ/フランシス・マクドーマンド
本作の主人公。
何者かに娘をレイプされ殺されるが犯人が見つからず、また怠慢な警察官に嫌気がさして、町の外れに娘の死を連想させる三つの広告を掲載し、世間の注目を集めていく。
自分の親としての監督不足で娘が死んだと思っており、また喧嘩別れしたことから強い後悔を感じている。
犯人探しのために鬼となり広告に関して警官ともめていたが、実は警官が全力で捜査を行っていたことを徐々に知っていく。
最後まで犯人を見つけることができなかったが、最後は警官や町の人たちの温かさに触れ、本来の優しさを取り戻す。
離婚しており、一人息子と二人で暮らしている。
ビル・ウィロビー/ウディ・ハレルソン
地元警察署の署長。
正義感が強く、町の人たちからも慕われている人格者。
末期ガンを患っており、死期が近い。
ミルドレッドからは役立たずの烙印を押されていたが、実は誰よりも彼女を心配しており、陰で莫大な広告費を肩代わりしていた。
最後は闘病生活で家族に迷惑をかけたくないがために自殺する。
ジェイソン・ディクソン/サム・ロックウェル
ウィロビーの部下。
教養がなく短気で差別主義者のどうしようもない人間だが、家ではマザコンという純粋な面も持つ。
最初はミルドレッドの行動をよく思っておらず、彼女に広告を貸した広告代理店のジェームズをボコボコにして嫌がらせを行うが、それによって警察をクビになる。
しかし、ウィロビーが自殺し彼の遺書を読んだことで正義感が芽生え、犯人逮捕のために独自に捜査を行っていく。
途中、勘違いして警察を逆恨みしたミルドレッドが火災事件起こし、巻き込まれ重傷を負うが、そんな彼女を許し、最後は全力でサポートしていく。
「スリー・ビルボード」のラストの展開
娘をレイプされ、焼かれて殺されたミルドレッドは、捜査に本腰を入れようとしない町の警察に嫌気がさし、娘を殺されたことと警察への挑発とも取れるメッセージを含んだ、3つの広告を設置する。
彼女の思惑どおり世間やマスコミは食いつくが、警察はそれをよく思わず、しだいにミルドレッドと警察は対立していく。
とくに、末期ガンの警察署長ウィロビーとその部下で暴力的なディクソンは、ミルドレッドや彼女に広告を貸した広告代理店のジェームズをマークしていく。
ディクソンや元夫の妨害、そして息子のいじめなど様々な問題に悩まされるミルドレッドだったが、心を強く持ち、犯人逮捕のために広告の維持を続けていく。
しかし、ウィロビーが闘病で家族に迷惑をかけたくないという理由で自殺したことから、状況は一変していく。
実は怠慢で役に立たないと思われていたウィロビーは、誰よりもミルドレッドを心配し、全力で捜査を行っていたのだ。
また、彼の死後にミルドレッドは到底払えない、莫大な広告費を肩代わりしていたことが判明する。
また、広告が何者かに燃やされ際にミルドレッドは警察の仕業と思い、警察署に火をつける仕返しをするが、実はそれは別れた夫の仕業と判明。
その火事によって大火傷を負ったディクソンだったが、尊敬するウィロビーからの遺書を読んだことで「憎しみでなはく愛を持って生きる」ことを誓い、彼の意思を継いでミミルドレッドのために独自に捜査を続けていく。
また、町の知り合いや職場の同僚など、自分が思っていたよりも周りが支えていてくれたことを知ったミルドレッドは、徐々に本来の優しさを取り戻していく。
ある日、ディクソンは酒場で過去のレイプを自慢げに話している男性と出会う。
ディクソンは彼がミルドレッドの娘を殺した犯人と睨み、喧嘩をふっかけたフリをしてDNAを採取し、車のナンバーも控える。
ミルドレッドにそれを伝え、犯人の真相に辿り着きかけるが、彼がイラク帰りの軍人で事件当時は国外にいたことが判明し、無実であることが証明されてしまう。
しかし、その軍人がレイプ常習犯であることは間違いないと思ったミルドレッドとディクソンは、さらなる被害を生み出さないよう、彼を殺すために2人で車に乗り込み、彼が住むアイダホ州に向かう。
行きの車内でミルドレッドは、「警察署に火をつけ、あんたに怪我を負わせたのは自分だ」とディクソンに伝えるが、彼は最初からすべてを知っていたと返答する。
それを聞いたミルドレッドは、心の底から笑うのであった。
【ネタバレ】「スリー・ビルボード」の感想
【全体の感想】 お見事!予測不能な斬新な名作!
公開前から「予想できないラスト!」「名作中の名作!」など大絶賛の嵐だった、「スリービルボード」
娘を殺された母親の奮闘記をミステリー風に描いていると思ったら、まさかの心温まるヒューマンドラマで、救われた気分になった方も多いはず。
「個々で見たら実は人間ってみんないい奴なんだぜ!」
という、監督からの温かくて心地よいメッセージが痛烈でしたね。
物語は、娘をレイプされた挙句殺された母親が、街のはずれに3つの広告を建てたことで巻き起こる事件と人間ドラマをメインに描いています。
ストーリーは犯人探しよりも、主人公や警察、そして街の人々の複雑な人間関係を焦点に当てており、
- 娘を殺された主人公ミルドレッド
- 末期ガンで警察署長のウィロビー
- 暴力警官ディクソン
の3人にスポットライトが当てられ、様々な人間模様が描かれていきます。
前半は、役に立たない警察に愛想を尽かし広告を建て警察を威嚇し、1人で暴走するミルドレッドを描いているのですが、ウィロビーが自殺したあたりから物語の雰囲気はガラリと変わります。
ウィロビーは、闘病生活で家族に迷惑をかけたくないために自殺するのですが、実は誰よりもミルドレッドを心配しており、死んだ後に彼が莫大な広告費を肩代わりしていたことが判明。
また、怠慢でやる気のない暴力警官ディクソンは、ミルドレッドが警察を逆恨みし故意に起こした火災事故によって、火傷を負い、警察もクビになります。
しかし、ミルドレッドのせいで自分が死にかけたとわかっておりながらも、彼女を恨まず、尊敬していた署長ウィロビーの意思を継ぎ、最後は全力でミルドレッドをサポートしていきます。
このように、テーマは絶望的でありながらも、中身は「実はみんないい人でした!」というかすかな希望を抱かしてくれる、素敵な作品でした。
最初はやっぱアメリカの田舎もんはしょうがない奴らばかりと思っていたのですが、実はそれぞれが人を想い、正義を持って行動していたことが発覚するわけです。
なんとも粋のある作品で、物語が進んでいくにつれ見ているこちらも心が暖かくなっていく、斬新なストーリーでした。
オスカー女優フランシス・マクドーマンドは今回もやってくれました
娘を殺されたがために、心を鬼して犯人逮捕のために突き進む、クレイジーな主人公を演じた、フランシス・マクドーマンドの演技と佇まいは、今回もオスカーを匂わせる好演でしたね。
彼女の代表作でアカデミー賞主演女優賞を獲得した「ファーゴ」のときも思ったのですが、なんとも不思議な女優さんで、容姿が特別いいわけでもなく、華があるわけでもないんですけど、どうも愛着が湧いてくるんですよね。
演技派というよりも、憑依型という言葉がぴったりの女優さんで、服装からふとした行動まで、フィクションの人間とは思えない雰囲気なんですよ。
それこそアメリカのミズーリ州に飛んでいったら、彼女が実在するのではないかと錯覚させられます。
この人は人間がいかに複雑で弱い生き物ということがわかっているからこそ、観客を惹きつける演技ができるんでしょうね。
また、ミルドレッドを邪魔する警官や学生などを観客の代弁者となって、ボコボコにするシーンも痛快でしたね。
今思えば、前半は悪魔のように暴走していたミルドレッドが、人の優しさに触れていくことによって、本来の優しさを取り戻していくのですが、その微妙な変化の表現も、実に巧みでした。
徐々に復讐心が浄化されていって、最後は善人となるミルドレッドをみて、同じように清々しい気分になった観客は多いかと。
感情移入を促すストリーラインと、それを後押ししていく役者達の演技がうまく合わさった、ハイレベルな作品でしたね。
唐突に終わるラストも気持ちよかった
ラストは人間の優しさを取り戻したミルドレッドと、彼女に重傷を負わされながらもすべてを許したディクソンが、レイプ犯を殺しにいくところで物語は幕を閉じます。
このレイプ犯は、ミルドレッドの娘を殺した犯人ではなく、ディクソンが酒場でたまたま出会った軍人であり、またこの後どうなったかは分かりません。
ただ、2人のあの晴れやかな笑顔からすると、軍人に会いにいったものの、パンチの1つでも食らわして終わりという未来が予想できます。
犯人が明かされず、なんともあっけなく終わる作品でしたが、ほのかな希望を残すあのラストは自分好みでしたね。
最後のミルドレッドの笑顔は忘れられません。
面白かったです。
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