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【ネタバレ感想・解説】「ノクターナル・アニマルズ」強烈すぎる!豪華キャストの怪演を堪能できるミステリー作品

                          

 

みなさんこんにちは。下町バットマンです。

美しくて儚くて狂気に満ちている強烈なミステリー作品でした。

予想の出来ない展開の連続にグッと引き込まれ、儚いラストも自分好みだったので、見応えが十二分にありましたね。

何よりジェイク・ギレンホールの怪演ぶりが凄まじく、「ナイトクローラー」以上に彼の狂気を堪能することができました。

それでいて、監督が元アートディレクターということもあり、ハイセンスな音楽と演出にはかなり圧倒されましたね。

間違いなく2017年度のオールタイムベストにランクインする名作です。

この記事では、

  • 作品の概要
  • 登場人物紹介
  • ラストの展開
  • ネタバレ感想
  • ラストの解説

を紹介していきます。

 

ネタバレ全開の感想記事です。自己責任でお読みください。

 

「ノクターナル・アニマルズ」の作品概要

あらすじ

アートディーラーとして成功を収めているものの、夫との関係がうまくいかないスーザン。ある日、そんな彼女のもとに、元夫のエドワードから謎めいた小説の原稿が送られてくる。原稿を読んだスーザンは、そこに書かれた不穏な物語に次第に不安を覚えていくが……。

引用:映画.com 
 
 
 

キャスト・スタッフ紹介

  • 制作国 アメリカ合衆国
  • 公開年 2017年
  • 上映時間 116分
  • 映倫区分 PG12
  • 配給 ビターズ・エンド、パルコ
  • 監督 トム・フォード
  • 脚本 トム・フォード
  • キャスト エイミー・アダムス/ジェイク・ギレンホール/マイケル・シャノン/アーロン・テイラー=ジョンソン

監督・脚本を務めるのは「シングルマン」のトム・フォード。

主演を演じるのは「メッセージ」で知られるエイミー・アダムス。

主人公の夫を演じるのは、「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール。

また、「マン・オブ・スティール」のゾッド将軍で知られるマイケル・シャノンや「キック・アス」の主人公を演じたアーロン・テイラー=ジョンソンも参加しています。

 

採点

評価基準

  • S・・・・・これぞ後世に語り継がれていく名作!!DVDも買う!
  • A・・・・・素晴らしかったです。DVDでたら借ります。
  • B・・・・・まあ、普通。
  • C・・・・・微妙。人にはオススメしない
  • F・・・・・ふざけんな!金返せ!!!

採点 S

 

こんな人におすすめ!

  • ジェイク・ギレンホールファンの方
  • サスペンス映画好きの方
  • トム・フォードファン方
 
 
 

「ノクターナル・アニマルズ」の主要登場人物

スーザン・モロー/エイミー・アダムス

本作の主人公。

現在はアートギャラリーのオーナーとして活動しており、成功を収めている。

しかし、夫には浮気されており、両親とも上手くいっていない、心が病んでいる哀れな中年女性。

元夫のエドワードから小説が送られてきたことをきっかけに、悲運な運命に巻き込まれていく。

母親の助言もあり、20年前に売れない作家だったエドワードに見切りをつけ、現在の夫ハットンに乗り換える。しかも、エドワードとの間にできた子供を中絶した過去を持つ。

最後はエドワードにも裏切られ、心の拠り所を無くしてしまう。

 

トニー・ヘイスティングス(エドワード・シェフィールド)/ジェイク・ギレンホール

スーザンの元夫でノクターナル・アニマルズの著者(小説内の主人公トニーでもある。)

現実世界では元々売れない作家だったが、現在は進学校で教師をしている。

過去にスーザンに理不尽に裏切られ、しかも我が子を無くす。

最後はスーザンに復讐を果たすことに成功する。

 

ボビー・アンディーズ/マイケル・シャノン

小説・ノクターナル・アニマルズに登場する警察官。

肺癌を患っているが、主人公トニーの復讐に力を貸していく。

犯人を逮捕するためなら手段を選ばない人間で、トニーの家族を殺したレイ一味を法外な手法で追い詰めていき、メンバーのルーを殺害する。

 

レイ・マーカス/アーロン・テイラー=ジョンソン

ノクターナル・アニマルズに登場する犯罪者。

主人公トニーの一家を仲間とレイプし、殺害する。

倫理観が欠如したサイコ人間。

一旦は不起訴になるも、最後はトニーの手によって殺される。

 

 

「ノクターナル・アニマルズ」のラストの展開

元夫のエドワードからノクターナル・アニマルズという題名の小説を送りつけられたスーザン。

その内容は、暴漢に妻と娘をレイプされ、殺された主人公が復讐するといった強烈な内容だった。

エドワードが小説を送ってきた理由もわからないまま、スーザンは小説を読み進めていくが、その過激する内容に精神を病んでいく。

そんな状況の中で、スーザンはエドワードとの過去を思い出す。愛していたが、不安定な経済状況の彼を理不尽な理由で降ったこと。そして、エドワードとの間に出来た子供を彼に内緒で中絶したこと。

そうこうしていくうちに、小説の内容はクライマックスを迎えていく。結局最後は主人公が犯人を追い詰め殺し、そして自分も死んでしまうという悲しい内容であった。

スーザンはエドワードから乗り換えた夫には浮気をされ、両親とも上手くいっておらず、それでいて不眠症の孤独な中年女性。

しかし、小説を読んだことでエドワードの非凡な才能を知ることになり、スーザンは彼とよりを戻し、再び幸せな生活を手に入れるためにエドワードに連絡する。

エドワードと連絡が取れたスーザンは待ち合わせの場所に向かうも、そこにエドワードが来ることはなかった。

 

ラストの解釈は記事の最後で解説しています。

 

 

【ネタバレ】「ノクターナル・アニマルズ」の感想

 

強烈すぎる!【全体の感想】

引用:映画.com 

2017年度のオールタイムベスト作品に決定。

久しぶりに心の底から感情移入できる傑作に出会うことができました。

作風はぼくの大好きなテイストで、悲しくて美しくて狂気が滲んだミステリー作品。

それでいてラストの予想が全くつかないので、見応え十分でした。

物語は主人公のスーザンが、元夫エドワードから送られてきた小説(ノクターナル・アニマルズ)を手に取るところからはじまります。

  • 主人公スーザンの視点
  • 小説の内容
  • スーザンとエドワードの過去

の3つの視点から物語は進んでいき、そのあまりにも強烈すぎる小説を読み進めていくうちに、恐ろしい真実に辿り着くといった内容。

夢と現実を行き来する作品やオムニバス形式の作品はどうも途中で混乱することが多いのですが、本作はとても見やすくて、スッと感情移入することができました。

3つの視点が交差して物語が進んでいくのに、まったくややこしくなく、どっかのヒーローシリーズ映画と違って、脚本や演出がとてつもなく親切でしたね。

それでいて小説の内容がとにかくえげつなく、嫁と娘を暴漢にレイプされ殺された主人公が復習するといった内容で、この視点が劇中のメインになります。

主人公はこの小説を読み進めていくうちに、現実世界とフィクションの世界が入り混じり、日常生活に支障をきたしていくのですが、ぼくら観客も無間地獄に落ちたような絶望感を味わっていきます。

ぼくは内向的でサスペンス映画特有の鬱描写を心地よく感じることができる人間なので、グッとスクリーンの世界に引き込まれていきました。

また、そんな内容とは相反して、映像や音楽が美しく、そのハイセンスな演出に、ラストではなんともいえない退廃感を味わうことができました。

完全にアート系の作品ですが、サスペンス初心者も楽しめるし、何より監督・脚本を務めたトム・フォードの才能と芸術性に大きな拍手を送りたいと思います。

ブラボー!!

 

キャスティングが神!狂気に満ちた演者達

本作を最も賞賛すべき点はキャスティングです。

ここでは、ぼくが印象に残った演者たちを紹介していきます。

 

ジェイク・ギレンホール

まずは主人公の元夫エドワードでノクターナル・アニマルズの著者・エドワード。

世間をアッといわせた「ナイトクローラー」以上に狂気に満ちており、怪演という言葉がぴったりでした。

スクリーンの中の彼と目があうと、蛇に睨まれたカエルのように身動きが取れなくなって、猛烈に恐怖を感じてしまうのはぼくだけでしょうか。

かと思えば、爽やかでクールガイな表情もできたりして、本当にカメレオン俳優だなと。

演技論とかよくわかりませんが、彼のように観客をスクリーンの中に引き込む魅力をもった人間が名優というんだと思います。

 

マイケル・シャノン

次に紹介するのはガリガリにやせ細り、一見誰かわからなかったマイケル・シャノン。

「マン・オブ・スティール」ではムキムキのエイリアンとして地球に訪れ、スーパーマンをボコボコにしていましたが、本作では肺癌という設定もあって、病的にやせ細っております。

しかし、悪を討つためなら何でもする警察官という役柄なので、瞳の奥に真っ黒な闘志を秘めており、この眼力がまた怖いのなんの。

ジェイク・ギレンホールと彼が犯人を尋問するシーンは、誰が犯罪者かわからなくなりましたからね。

多分、この2人は何人か殺めてから撮影に挑んだと思います。

本当にキ◯ガイでした。

 

アーロン・テイラー=ジョンソン

そして最後に賞賛したいのが、小説の主人公・トニーの家族を殺害した犯人・レイを演じたアーロン。(以下省略)

「キック・アス」で情けない青年を演じていた彼が、ここまで形相と声色を変化させることができるとは……。

こう思うと本当に役者さんのポテンシャルってすごいですよね。

とにかくクズ中のクズで、多くの観客が「さっさとクタバレ!ファック!」と思ったはず。

そうとうハマり役だったので、彼は本作をきっかけにヒール役が舞い込むのではないでしょうか。

 

オープニングのクセが強い!

とにかくオープニングのクセが強すぎて、序盤から度肝を抜かれました。

脂肪がぶよぶよにたるんだ欧米熟女たちが、扇子をもって全裸で舞うというシュールな演出。

あまりに強烈すぎて、千鳥・ノブのツッコミが何度も脳内再生されました。

ブロンド美人のまっ裸は何回も見たことがありますが、欧米熟女の全裸は初めてみたので、軽くカルチャー・ショックを起こしまたね。

正直、かなり見苦しい上にそれが5分間くらい続くので、このままショック死するのではないかと、心配になりました。

あれを芸術と捉えるかはその人次第ですが、トム・フォード監督の意表をついた演出には一本取られましたね。

 

ラストの解説

さて、本作のラストは俗に言う「観客に答えを委ねる」曖昧なものなので、多くの方が考え込んだと思います。

ぼく自身もそうなのですが、ぼくは「エドワードの復讐」という風に捉えました。

まず、エドワードは、

  • スーザンに裏切られる
  • 短髪マッチョにスーザンを奪われる
  • スーザンが中絶してしまい、子供を失う。

といったように短期間で多くのものを失いました。

しかも、当時の彼は売れない小説家として活動しており、精神も不安定。心の支えと希望を奪われ、相当心を病んだことでしょう。

そこで彼は「ノクターナル・アニマルズ」という小説を書き上げます。

内容は妻と子供を奪われた悲しい男の悲劇。

この時点で、エドワードの私生活とリンクしています。

また、エドワードはスーザンをはじめ周りの人間から「精神的に弱い人」と言われ続けていましたが、小説の内容はそんな彼が書き上げたとは思えないほど、暴力的で恐ろしい内容になっています。

「オレは昔のオレとは違う。そしてオレはお前(スーザン)と大事な我が子を失ってこんなに苦しんだんだ」

という心情を小説にぶつけ、それをスーザンに送りつけたのでしょう。

まあ、一種の怨み節みたいなもので、エドワードのように繊細で文学を営む人間が考えつきそうな復讐方法です。

しかし、エドワードがどこまで意図していたかはわかりませんが、スーザンは、

  • 小説と現実の世界がごっちゃになり精神を病む
  • 愛する夫には浮気される

といった不幸に見舞われ、そしてラストシーンでは、最後の助け舟でもあるエドワードにも見事裏切られます。

元々家族とも上手くいってなかったスーザン。

自分を取り巻く人間関係が完全に崩壊し、あの調子だと唯一の生きがいでもある仕事に支障をきたすのも時間の問題でしょう。

まあ、元はといえば自分勝手に行動したスーザンが悪いですらかね。

本当に恐ろしい映画です。

 

ノクターナル・アニマルズ 原作小説

ノクターナル・アニマルズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

原作小説もあるので、理解を深めたい方におすすめです!

 
 
 

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