みなさんこんにちは。シタマチです。(下町バットマンから改名)
シャマラン監督の過去作品の伏線を回収するためだけに制作された作品で、ファン以外は楽しめない問題作です。
むしろ、楽しめというのは無理難題かと。
ぼくは「アンブレイカブル」も「スプリット」も鑑賞した上で見たので、綺麗にまとまったラストには関心しましたが、過去作品を見ていなかったらブチギレていましたね。
俯瞰してみると、サスペンス要素もアクション要素も弱めの問題作です。
この記事では、
を紹介していきます。
※ネタバレ全開の感想記事です。自己責任でお読みください。
目次
【ネタバレ】ミスター・ガラスのおさらい!2つの関連作品
本作「ミスター・ガラス」は、本作の監督M・ナイト・シャマランが手がけた、
の続編という位置付けになります。
一つずつ解説していきます。
アンブレイカブル

フィラデルフィアで起こった悲惨な列車衝突事故。131人の乗員・乗客が死亡したこの事故で、デビッドはただ1人、傷ひとつ負わず奇跡的に死を免れた。
「なぜ、俺だけが?」 やがてイライジャと名乗る男が現れ、デビッドこそが不滅の肉体を持つ者“アンブレイカブル”であり、弱き者を守る使命を帯びたヒーローだと告げる。
引用:映画.com
本作は、妻子を持つ平凡な中年生男性デビッド(ブルース・ウィリス)が謎の男イライジャと出会ったことで、自分には人の心を読むことができ、尚且つ不死身という特殊能力があると気付き、ヒーローへの道に進むという物語。
しかし、その自分の特殊能力に気付かせてくれたイライジャが実は黒幕で、すべての仕掛人だったというどんでん返し結末になっています。
派手なCGやアクション、特殊効果に頼らず、平凡な中年男性が自分の能力に気づき、ヒーローへと昇華していく心情を丁寧に描いた異色のヒーロー映画。
雰囲気は「シックス・センス」を引き継いだかのようなホラーテイストでこれまた異色。
かなり現実的なヒーロー映画で、ぼくの大好きな「ダークナイト」とかぶる面があって、個人的には大好きですね。
スプリット

見知らぬ男に拉致され、密室に閉じ込められた女子高校生3人組は、監禁場所で神経質な雰囲気を漂わせた男を目にする。
男が部屋から立ち去り、必死に脱出方法を思案している最中、ドアの外から男と女が会話する声を耳にした3人は助けを求めて声を上げるが、そこに現れたのは、女性の服に身を包み、女性のような口調で話す先ほどの男だった。
男には23もの人格があり、9歳の少年やエレガントな女性など、ひとりの体の中で人格が激しく入れ替わっていく。そして、そんな男に24番目の人格が現れ……。
引用:映画.com
本作のラストで、「アンブレカブル」の主人公デビットが登場。
更にエンドロール後には「スプリット」と「アンブレイカブル」が同じ世界の話であり、しかもその続編が「ミスター・ガラス」であるという事実が発表されました。
ちなみに、上記のポスターをよーく見ると、「ミスター・ガラス」や「アンブレイカブル」のポスター同様、ガラスがひび割れたデザインのようになっているんですよね。
▼「スプリット」のネタバレや解説、感想を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【ネタバレ感想】「スプリット」全然衝撃のラストじゃねぇ!!作品解説も
【ネタバレ】「ミスター・ガラス」の作品概要
あらすじ
フィラデルフィアのとある施設に、それぞれ特殊な能力を持つ3人の男が集められる。不死身の肉体と悪を感知する力を持つデヴィッド、24人もの人格を持つ多重人格者ケヴィン、驚くべきIQの高さと生涯で94回も骨折した壊れやすい肉体を持つミスター・ガラス。
彼らの共通点は、自分が人間を超える存在だと信じていること。精神科医ステイプルは、すべて彼らの妄想であることを証明するべく、禁断の研究に手を染めるが……。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国 アメリカ合衆国
- 公開年 2019年
- 上映時間 129分
- 配給 ディズニー
- 監督 M・ナイト・シャマラン
- キャスト ブルース・ウィリス/サミュエル・エル・ジャクソン/ジェームズ・マカヴォイ/アニヤ・テイラー=ジョイ
監督は「アンブレイカブル」「スプリット」に引き続き、M・ナイト・シャマランが続投。
「アンブレイカブル」からはブルース・ウィリスとサミュエル・エル・ジャクソン出演。
「スプリット」からはジェームズ・マカヴォイとアニヤ・テイラー=ジョイが出演しています。
採点
評価基準
- S・・・・・これぞ後世に語り継がれていく名作!!DVDも買う!
- A・・・・・素晴らしかったです。DVDでたら借ります。
- B・・・・・まあ、普通。
- C・・・・・微妙。人にはオススメしない
- F・・・・・ふざけんな!金返せ!!!
採点:B
【ネタバレ】「ミスター・ガラス」の主要登場人物
デビッド・ダン/ブルース・ウィリス
決して壊れない不死身の肉体と、悪を感知する能力を持つ。十数年前、悲劇的な列車事故の唯一の生存者となったことをきっかけに謎めいた男、ミスター・ガラスに遭遇。
自分の中に存在する特殊能力—-怪我も病気もしない肉体、悪を感知する力などに気づかされていった。葛藤しつつ、今はその能力を使って人々を救うことを自らの使命と感じている。
引用:ディズニー公式
ミスター・ガラス(イライジャ)/サミュエル・エル・ジャクソン
生涯で94回もの骨折した壊れやすい肉体を持つ。十数年前“不死身の肉体”を持つ“スーパーヒーロー”を捜し出すことにとりつかれ、そのためには残酷な手段をとることもいとわなかった。
捜し出したデヴィッドを覚醒に導くが、事実を知って絶望した彼と訣別に至った。
引用:ディズニー公式
ケヴィン/ジェームズ・マカヴォイ
潔癖症の青年、9歳の少年、女性人格などの人格を抱え、現れた人格によって体型や体質まで驚異的に変化する。女子高生の誘拐監禁事件を起こした時に、凶暴で超人的な24番目の人格 “ビースト”が新たに出現。
母親から虐待されていた過去を持つ。
引用:ディズニー公式
ケイシー/アニヤ・テイラー=ジョイ
前作「スプリット」のヒロイン。
多重人格のケヴィンに拉致され監禁されるも、唯一生還した少女。
ケヴィンの虐待のことを知っており、また自らも義理の父から性的虐待を受けていたため、彼に同情していた。
本作ではケヴィンの内側に眠るビーストを唯一コントロールできる人物として登場した。
【ネタバレ】「ミスター・ガラス」のラストの展開
大規模な列車事後から十数年後。
列車事後で奇跡的に唯一助かったデビッドは、自分の特殊能力(不死身で触れた相手の心の内を覗ける)を生かして、息子のジョセフと共に、法では裁けない罪人に緑の男として制裁を加えていた。
ある日、デビッドは連日巷でウワサになっている多重人格の危険人物の存在をしり、彼が新たに少女たちを拉致し、監禁してることを察知する。
デビッドはケヴィンが少女たちを監禁ている廃墟に向かい少女たちを助けるが、そこでケヴィンの24番目の人格ビーストが覚醒。
デビッドは人間離れしたビーストと対峙していくが、そこに精神科医と名乗る女医のステイプル博士が武装警察を連れて現れる。
呆気にとられる2人だったが、その場で連行され、フィラデルフィアの精神病院に収容されてしまう。
そこで、デビッドとケヴィンはステイプル博士からここに連れてこられた理由を告げられる。
ステイプル博士は自分のことをスーパーヒーローと名乗る人物を研究・診断する精神科医で、デビッドとケヴィンは誇大妄想による精神病であるとステイプル博士は告げる。
また、3日の猶予をもらっており、もしそれまでにデビッドとケヴィンが自分が病気であると自覚できなければ、危険とみなし、特殊な装置で施術を行って廃人にすると言い出す。
なんとか、その場から逃げようとするケヴィンとデビッドだが、そこは厳重な警備が敷かれている監獄で、大人しく収容されるしかなかった。
また、そこには十数年前に列車の事故を含め大規模な事故をいくつか起こした骨形成不全症(骨が脆く骨折しやすい)のイライジャも収容されていた。
一方、デビッドの息子ジョセフやケヴィン(正確には別の人格)が過去に監禁したものの、解放してくれたことで彼の優しさを知っている少女ケイシーは、ステイプル博士に解放を要求するが聞き入れられず。
こうして、デビッド、ケヴィン、イライジャの3人は同時面談に参加することになり、そこでステイプル博士は彼らの特殊能力が科学的に証明できると言い放ち、3人を医学的に治療すると告げる。
そしてその晩、ついにイライジャが動き出す。
彼はずっと沈黙を守っていたが、それは医者達を騙すためで、しかも彼は扉の開け方や館内の設計図、看護師達の癖を全て把握していたのだ。
イライジャはいつものように扉から抜け出し、そこでケヴィン(正確には別人格のパトリシア)を得意な話術で仲間に引き入れる。
また、十数年前に対峙したデビッドには、「明日、新しくできるタワーをビーストを使って襲撃する。防ぎたかったらその監獄から出てこい」と告げるのであった。
そして、翌日。イライジャは隙を突いて看護師を殺害し、ビーストを覚醒させ逃亡を図る。
また、デビッドも同じく監獄を破り、外へ脱出するのであった。
そして、時を同じくして、ジョセフ、ケイシー、イライジャの母、ステイプル博士もその場に現れる。
役者が揃ったところで、デビッドとビーストが鉢合わせし、熾烈な戦いを繰り広げるのであった。
イライジャの命令通り、デビッドと戦うビーストであったが、そこでジョセフが独自に調べあげたある事実をビーストに伝える。
ケヴィンが多重人格になったのは、父親が去り精神疾患の母親に虐待されたのが原因なのだが、その父親が去った理由があの列車事故で死んだためだったのである。
要するに、イライジャが起こした列車事後のせいで、デビッドが自分の能力に気づき、そしてケヴィンは多重人格になってしまったのである。
ビーストは真実を知って憤慨し、イライジャを負傷させ、またデビッドを追い詰めていく。
しかし、ここで唯一ビーストの人格を押さえることができるケイシーが説得に入り、ビーストの人格が消え、ケヴィンの人格が現れる。
その時、隙を突いてステイプル博士が呼んだ特殊部隊がスナイパーでケヴィンを殺害。
また、なぜかデビッドも見えないところで特殊部隊に弱点の水によって溺死させられ、イライジャもビーストの負傷によって生き絶える。
実はこれまでの一連の出来事はステイプル博士の陰謀だったのだ。
ステイプル博士は特殊な能力を持つモノ達が暴走しないよう監視・抹殺する組織の一員で、3人を危険とみなしたために強硬手段として殺したのである。
また、ステイプル博士は特殊能力の存在を世間に気付かれるのを防ぐため、防犯カメラや3人のデータを全て消去するのであった。
こうして、一連の事件は闇に葬り去られてしまう。
しかし、ここで進展が。
実は、イライジャは死ぬ前にある細工をしていた。
彼はステイプル博士の正体を暴いており、自分が信じていたヒーローの存在をこの世に残すために、死ぬ前に施設にハッキングを行い、それを全世界に広めていたのだ。
こうして世界は1つの希望を抱くことになる。
この世にヒーローは本当に存在するのであると。
【ネタバレ】「ミスター・ガラス」の感想
全体の感想

極論ですが、本作は「アンブレイカブル」と「スプリット」を見た人以外しか楽しめない、とんでもなく不親切な作品でしたね。
ぼくは両作ともきちんと鑑賞した上で映画館に足を運んだので、綺麗な伏線回収に関心しましまが、あれを初見で見るのはきついよなぁ。
ワンピースでいうと、エヌエスロビー編くらいから見るようなもので、初見殺しが酷いなど二重で関心させられました。
ただ、シャマラン作品のファンからしたら、たまらないです。
物語の序盤でサクッとM・ナイト・シャマラン本人が登場するし、関連作品「アンブレイカブル」と「スプリット」の細かい伏線をきちっと拾い上げて、綺麗にまとめていましたからね。
ぼくは楽しめましたよ。
ただ、第三者視点から見ると、アクションもサスペンス要素もどっちつかずの中途半端な出来だし、何より会話シーンが多すぎる。
多分、恋人や友達に無理やり連れてこられた人はあくびがとまらなかったことでしょう。
さらに、宣伝の仕方は「スプリット」の続編という触れ込みしか強調しておらず、「アンブレイカブル」に全く触れていないんですよね。
なので、「スプリット」だけ復習した人からしたら、目が点状態だったことでしょう…。
かなり身内ネタで囲った作品なので、評価は綺麗に分かれるかと。
完全にファンのために過去作品の伏線をしてあげただけの問題作でしたね….。
シャマラン監督が築いたヒーローの姿には共感できる

ただ、シャマラン監督のヒーローに対する想いは共感できました。
思えばM・ナイト・シャマランは、まだハリウッドでヒーロー映画が流行る前に「アンブレイカブル」を制作し、彼なりのヒーロー映画を世に出しました。
「アンブレイカブル」は一見、どこにでもあるヒーロー映画のプロットですが、逆を言えば「アンブレイカブル」がヒーローブームに火をつけ、現代にヒーロー映画に影響を与えたと言えます。
それぞれの味方や価値観は違えど、
- 「アンブレイカブル」ではデビッドが息子ジョセフのヒーローに
- 「スプリット」ではケヴィンがケイシーのヒーローに
- 「ミスター・ガラス」ではイライジャが全世界に希望を与えたヒーローに
という考察もできます。
これは監督なりのメッセージで、周りからなんと言われどう見えようと「自分がヒーローだと思えばそれはヒーローなんだ」と彼なりの熱いメッセージだと思うんですよね。
別に全てのヒーローが大いなる力を持つ必要もないし、責任を持つ必要もない。
そんな、シャマラン監督が掲げるヒーローの姿に深く共感できました。
【ネタバレ】「ミスター・ガラス」の解説
まさかのM・ナイト・シャマラン監督ご本人登場
Me and the cast of @GlassMovie in nyc about to do an interview. Such strong love for these guys even when they do make fun of me constantly. #family @SamuelLJackson @MsSarahPaulson @anyataylorjoy pic.twitter.com/SrDuLQSloq
— M. Night Shyamalan (@MNightShyamalan) 2019年1月14日
物語の序盤で、デビッド(ブルース・ウィリス)のお店でインド系の男性が息子のジョセフと会話しているシーンがありましたが、彼は本作の監督M・ナイト・シャマランです。
もっというと、彼は「アンブレイカブル」にも出演しており、その時は薬の売人としてデビッドから職務質問を受けていました。
彼のセリフから分かるように「オレは改心したんだ!」と言っていましたが、本作と「アンブレイカブル」でM・ナイト・シャマランが演じた男性は同一人物であると考察できます。
この地味だけど細かい伏線回収はお見事ですですね….(笑)
デビッドの奥さんは死亡していた
前作「アンブレイカブル」では、デビッドの奥さんは物語のキーパーソン的な立ち位置で登場しましたが、本作では死んでいることになっています。
女医のステイプルが言っていたように、死因は白血球の進行によるもの。
物語の序盤でデビッドが奥さんとの思い出を回想して、悲しんでいる場面がありましたね。
デビッドの息子ジョセフとケイシーは同じ学校の先輩後輩
引用:映画.com
劇中では、ケイシーが学校で先生に呼び出され、ケヴィンが収容された報告を受けるシーンがありました。
このシーンでは複数の生徒が写っている写真が映し出されるのですが、そこには幼い頃のデビッドの息子ジョセフの姿が。
もっというと、ジョセフ卒業した学校はデビッドの母校でもあるので、ここで全てが繋がるというわけです。
ちなみに、デビッドが子供の頃に溺れたプールもこの学校です。
ケヴィンの父親はイライジャが起こした列車事故で死んだ

物語の終盤では、ケヴィン(ジェームズ・マカヴォイ)の父親がデビッドと同じ電車に乗っており、その時に事故で死んだことが判明します。
要するに、時系列でみると
このように、「アンブレイカブル」と「スプリット」にも細かな繋がりがあり、そして「ミスター・ガラス」で3人が出会って物語は幕を閉じるというわけです。
うーん、ほんと細かい(笑)
ケイシーがフィラデルフィア動物園の上着をきている
ケイシーが「スプリット」でケヴィンからもらった、フィラデルフィア動物園の上着を着用しているシーンがあります。
それだけ、ケイシーはケヴィンのことを想っていたということで、ラストの展開には思わずウルっとしてしまった人も少なくないはず!
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