みなさんこんにちは。下町バットマンです。
黒人差別が一般化されていた1961年のアメリカを舞台に、NASAの宇宙計画に携わった黒人女性たちに焦点をあてた作品「ドリーム」
重い内容ながらも、ポジティブな主人公たちとユニークなセリフのおかげで、楽しむことができました。
「悩みごとに苦しめられている方」
「夢に向かって歩みはじめた方」
は必見ですぞ!
この記事では、
- 作品の概要
- 登場人物紹介
- あらすじ/ラストまでの展開
- ネタバレ感想
- 作品解説
を紹介していきます。
ネタバレ全開の感想記事です。自己責任でお読みください。
映画「ドリーム」の作品概要
あらすじ
ソ連とアメリカの宇宙開発競争が繰り広げられていた61年、米バージニア州ハンプトンにあるNASAのラングレー研究所に、ロケットの打ち上げに必要不可欠な計算を行う黒人女性グループがいた。
なかでも天才的な数学の才能をもつキャサリンは、宇宙特別研究本部の計算係に抜てきされるが、白人男性ばかりのオフィス環境は、キャサリンにとって決して心地よいものではなかった。
一方、ドロシーとメアリーもそれぞれ、黒人であるというだけで理不尽な境遇に立たされるが、それでも3人はひたむきに夢を追い続け、やがてNASAの歴史的な偉業に携わることとなる。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国 アメリカ合衆国
- 公開年 2017年
- 上映時間 127分
- 配給 20世紀フォックス映画
- 監督 セオドア・メルフィ
- 脚本 セオドア・メルフィ アリソン・シュローダー
- キャスト タラジ・P・ヘンソン/オクタビア・スペンサー/ジャネール・モネイ/ケビン・コスナー/キルステン・ダンスト/マハーシャラ・アリ
監督は「ヴィセントが教えてくれたこと」のセオドア・メルフィ。
主演を務めるのは、「ベスト・キッド」のタラジ・P・ヘンソン、「スノーピアサー」のオクタビア・スペンサー、「ムーンライト」のジャネール・モネイ。
また、「ボディガード」で知られる名優ケビン・コスナーや「スパイダーマン」シリーズのヒロインで知られるキルスティン・ダンストも出演しています。
採点
評価基準
- S・・・・・これぞ後世に語り継がれていく名作!!DVDも買う!
- A・・・・・素晴らしかったです。DVDでたら借ります。
- B・・・・・まあ、普通。
- C・・・・・微妙。人にはオススメしない
- F・・・・・ふざけんな!金返せ!!!
採点 A
こんな人におすすめ!
- 夢を追っかけている方
- 勇気が湧いてくる映画を見たい方
- 黒人差別の歴史を学びたい方
映画「ドリーム」の主要登場人物
キャサリン・G・ジョンソン/タラジ・P・ヘンソン
本作の主人公。
幼少期から数学が得意だった。
計算の速度と応用力はNASAの中でも1、2を争う実力で、局員たちを驚かしていく。
夫を亡くしており、3人の娘と実の母親と共に生活していたが、軍人のジムと再婚する。
マーキューリー計画終了後もNASAで働いた。
ドロシー・ボーン/オクタビア・スペンサー
キャサリンの同僚。
女性初の宇宙エンジニアを目指すも、有色人種の分離政策により、エンジニアになるためのスクールを受けられずにいた。
しかし、州の裁判官を説得し、物語の終盤でエンジニアとなる。
既婚者で、2人の子供がいる。
メアリー・ジャクソン/ジャネール・モネイ
キャサリンの同僚。
管理職のスーパーバイザーを目指すも、差別によって昇給できずにいた。
しかし、高速計算機IBMを応用的に活用した実績が認められ、最後は昇給する。
アル・ハリソン/ケビン・コスナー
キャサリンの直属の上司で、スペース・タスク・グループの本部長。
普段は部下に対して厳しいが、決して差別を行わず、はじめからキャサリンを1人の計算手として迎える。
また、物語中盤ではキャサリンの想いを汲み、NASA館内の黒人差別を撤廃した。
映画「ドリーム」のラストまでの展開・結末
ラストまでの展開
舞台は1961年のバージニア州。有色人種の分離政策が行われていた時代で、黒人は居住区や交通機関、公共施設での厳しい差別をうけていた。
そんな環境下で、黒人女性のキャサリン、メアリー、ドロシーはラングレー研究所(NASAの施設)で、有人宇宙飛行計画に携わっていくことになる。
当時のアメリカはソビエト連邦と熾烈な宇宙開発競争を行っており、一歩出遅れている状態だったため、国内から肌の色関係なく優秀な人間が集められていた。
3人は施設内で差別をうけながらも、他の黒人女性たちと共に計算手として働いていたが、キャサリンは重要部署スペース・タスク・グループ(STG)の計算係に抜擢される。
また、メアリーは女性初のエンジニアになるため、ドロシーはスーパーバイザーに昇格するために、それぞれ奮闘していく。
しかし、物事は中々上手くいかず、それぞれが差別をうけ、足踏み状態になってしまう。
また、それと並行してソビエト連邦がアメリカよりも先に有人宇宙飛行を成功させてしまい、NASAは緊張モードに。
しかし、キャサリンたちは持ち前のポジティブさと頭脳を使って、仕事をこなしていき、それぞれが成果を上げていく。
また、キャサリンはSTGの本部長アルに認められ、白人男性たちと共に機密扱いの仕事や会議をこなしていくのであった。
結末
その後も有人宇宙飛行計画は順調に進んでいき、ソビエト連邦に後れを取りながらも、アメリカは初の有人宇宙飛行に成功させる。
一方、キャサリンはボーイフレンドのジムと結婚し、仕事も充実していたが、高速計算機IBMの導入によって、用済みとなり、元いた部署に戻されてしまう。
また、メアリーはエンジニアの道が閉ざされ、ドロシーもスーパーバイザーの昇格を中々承認してもらえない状態だった。
しかし転機が訪れる。宇宙船飛行士のジョン・グレンがキャサリンの才能を認め、彼女に宇宙船の計算を申し出たのだ。
それによってキャサリンは再びSTGで働くことになり、1962年の有人宇宙飛行計画も見事成功される。
その後、キャサリンは功績が認められ、NASAの月面計画に参加。
また、メアリーは女性初の宇宙エンジニアになり、ドロシーはIBMの最高責任者に昇格する。
劣悪な環境でもキャサリンたちは決して諦めず、自分たちのドリームを掴んだのであった。
映画【ネタバレ】「ドリーム」の感想
全体の感想
アカデミー賞ノミネート作品らしく、勇気と希望をもらえるヒューマン大作でした。
ちょうど将来についていろいろ考え込んでいたので、いいビダミン剤となりましたね。
黒人差別が日常化していた1961年のアメリカで、NASAの宇宙計画に携わった黒人女性たちに焦点をあてたノンフィクション作品。
物語は、
- 数学の天才キャサリン
- 女性初の宇宙エンジニアを目指すメアリー
- 昇進するために奮闘するドロシー
の3人の女性を軸に、宇宙開発に命を捧げたNASA の人間と黒人差別と闘った女性達のドラマが展開されていきます。
いつ見ても心地よくない黒人差別が色濃く描かれており、
- 黒人と白人のトレイが別々なのは当たり前
- 交通機関も別々
- 居住区も、コーヒーポットも……
と挙げたらキリがないくらい、白人優位の社会が成り立っており、学校で散々学んだものの、いざハリウッドスケールの映像とドラマで見せられると、心苦しいものがありましたね。
「男子トイレと女子トイレは別」といったように、差別をしている白人たちが自分たちの行いにまったく罪悪感をかんじていない点も恐ろしかったです。
ただ、偏見をもたず黒人と対等に接し、宇宙計画のために人生をかけた素晴らしい白人もでてくるんですよね。
黒人のプロパガンダ映画で終わらせるのではなく、平等に白人にも活躍の場を設け、黒人と白人の「共存」をしっかり描いた脚本を心から賞賛します。
上司にしたい男ナンバー1!ケヴィン・コスナー
「マン・オブ・スティール」で理想のパパを演じ、話題になったケヴィン・コスナーですが、本作でもかなり男前な役を与えられています。
スペース・タスク・グループの本部長&キャサリンの直属の上司という設定で、最初から偏見をもたず、キャサリンを1人の計算手として迎え入れるという男前ぶり。
しまいには「こんなもんがあるからいけないんだ!」とGTOの鬼塚ばりに、黒人禁止の標識をぶっ壊す男前ぶりも披露。
他にも、結婚したキャサリンにさりげなく真珠のネックレスをプレゼントしたりと、彼の男前エピソードはあげたらキリがありません。
「流石に聖人君子過ぎでは?」と焦りましたが、ケビン・コスナーが演じるといやらしさがないんですよね。
「日本の会社も、ケビン・コスナーみたいな上司ばかりだったら平和なんだろうなぁ」と悲しくなりました。
ポジティブな主人公たちから元気をもらえる
本作の面白いところは、内容は重いものの、それを忘れさせるくらい主人公たちがポジティブという点。
「基本的に白人と黒人の職場は別々で、白人ゾーンにいくと怪訝な顔をされる」
「NASA館内に黒人専用のトイレがまったくない」
「食堂とコーヒーポットも別」
「図書館にいくと何もしていないのに、文句をいわれる」
「教育機関も白人優先なので、黒人は学びたい学問を自由に学べない」
暴力的な差別はないものの、精神的にチクリとくる地味な差別がたくさんでてくるのですが、優秀なキャサリンたちはそれをジョークで笑い飛ばしたり、話術で切り抜けていきます。
この会話やジョークがいちいち胸に刺さるものばかりで、圧倒されていく間抜け面の白人たちが印象深かったですね。
「黒人差別の抵抗」と聞くと、デモや暴動をイメージしがちですが、賢いやり方で正々堂々と白人たちに立ち向かっていったキャサリンたちはかっこよかったです。
映画「ドリーム」の作品解説
本作の題材になった「マーキューリー計画」とは?
1959年から1963年にかけて実施された、アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行計画である。これはアメリカとソビエト連邦(以下ソ連)の間でくり広げられた宇宙開発競争の初期の焦点であり、人間を地球周回軌道上に送り安全に帰還させることを、理想的にはソ連よりも先に達成することを目標としていた。
引用:wikipedia
経過は以下のようになります。
↓
1958 焦ったアメリカはNASAを設立し、ソ連に後れをとる形で人工衛星を打ち上げる
↓
1961年4月 ソ連が史上初の有人宇宙飛行を成功させる
↓
1961年5月 アメリカもそれに対抗し、初の有人宇宙飛行を成功させる
↓
1961年8月 ソ連が宇宙滞在を成功させる
↓
1962年 アメリカが3日間の宇宙滞在を成功させる←劇中の終盤
↓
1963年 マーキューリー計画終了
このように、アメリカとソ連は熾烈な争いを繰り広げていました。
そして、この計画が後のアポロ計画に大きな影響を与えたのです。
まとめ
今年のアカデミー賞作品は豊作です。
そのうちランキング記事でも書きたいと思います。
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