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【ネタバレ感想】「たかが世界の終わり」が名作すぎる3つの理由【作品解説も】

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みなさんこんにちは。下町バットマンです。

世界から注目を浴びている、若き天才監督グザビエ・ドランの新作「たかが世界の終わり」を鑑賞してきました。

とてつもなく強烈な作品という印象。

ここまで緻密に、家族の微妙な距離感を映像化できるものなのかと驚愕しました。

やはり天才と呼ばれる人間がつくる作品は、人の心を動かすエネルギーを持っているもんですな。

この記事はネタバレ全開の感想記事です。自己責任でお読みください。

 

「たかが世界の終わり」の作品概要

あらすじ

劇作家ジャン=リュック・ラガルスの舞台劇「まさに世界の終わり」を原作に、自分の死期が近いことを伝えるため12年ぶりに帰郷した若手作家の苦悩と家族の葛藤や愛を描き、第69回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた。若手作家のルイは自分がもうすぐ死ぬことを知らせるため、長らく疎遠にしていた母や兄夫婦、妹が暮らす故郷へ帰ってくる。しかし家族と他愛のない会話を交わすうちに、告白するタイミングを失ってしまい……。

引用:映画.com

 

キャスト・スタッフ紹介

  • 制作国 カナダ・フランス合作
  • 公開年 2017
  • 上映時間 99分
  • 監督 グザビエ・ドラン
  • キャスト ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥー、マリオン・コティヤール、バンサン・カッセル、ナタリー・バイ

監督は「わたしはロマンス」や「Mommy/マミー」で知られるグザビエ・ドラン。

若干27歳でカンヌ国際映画祭のグランプリを獲得した新鋭の天才監督です。

マリオン・コティヤールは「マリアンヌ」や「アサシン・クリード」など、最近何かと話題作に出演していて大忙しの女優さん。

また、「ハンニバル・ライジング」でレクター博士を演じたギャスパー・ウリエルや「007 スペクター」でボンドガールを務めたレア・セドゥー、「ジェイソン・ボーン」で暗殺者を演じたバンサン・カッセルなど、豪華なキャストが集結した作品になっています。

採点

評価基準

  • S・・・・・これぞ後世に語り継がれていく名作!!DVDも買う!
  • A・・・・・素晴らしかったです。DVDでたら借ります。
  • B・・・・・まあ、普通。
  • C・・・・・微妙。人にはオススメしない
  • F・・・・・ふざけんな!金返せ!!!

採点 A

「たかが世界の終わり」の主要登場人物

ルイ/ギャスパー・ウリエル

たかが世界の終わり 感想
画像引用:「たかが世界の終わり」公式サイト

本作の主人公。劇作家として活動しており、世間からは天才と呼ばれている。

典型的な天才肌タイプで、繊細で内気な性格。また、一度自分の世界に入ると、周りが見えなくなるといった癖がある。

自らの命が長くないことを告げに、12年ぶりに家出した実家に戻ってくる。

カトリーヌ/マリオン・コティヤール

たかが世界の終わり 感想
画像引用:「たかが世界の終わり」公式サイト

ルイの兄アントワーヌの妻で、彼の義理の姉にあたる。

ルイ同様内気な性格の持ち主で、彼に親近感を抱く。

アントワーヌ/ヴァンサン・カッセル

たかが世界の終わり 感想
画像引用:「たかが世界の終わり」公式サイト

ルイの兄。非常に短気な性格で、常に母のマルティーヌや妹のシュザンヌと言い争っている。

キレると手に負えない危険な人物

 

シュザンヌ/レア・セドゥ

たかが世界の終わり 感想
画像引用:「たかが世界の終わり」公式サイト

ルイの妹。ルイは彼女が幼い頃に家出をしたため、お互いによく知らない。

しかし、ルイのことを慕っており、彼が帰ってきたときは誰よりも喜んだ。

他の家族同様短気な性格で、両肩にバラのタトゥーが入っている。

 

マルティーヌ/ナタリー・バイ

たかが世界の終わり 感想
画像引用:「たかが世界の終わり」公式サイト

ルイの母親。せっかちで短気な性格だが、家族のことを誰よりも想っている。

外見はかなり派手で、常にタバコを吸っている。

気になるラストまでの展開・結末【完全ネタバレ】

ラストまでの展開

天才劇作家で知られるルイは、自分の残りの人生が残り少ないことを告げに、12年前に家出した実家に戻るため、空港へ降り立った。

実家に帰ってきたルイを待っていたのは、昔と全く変わってない、せっかちでヒステリックな家族たち。母のマルティーヌと兄のアントワーヌは昔のように大声で言い争っており、妹のシュザンヌは美人に成長していたもののやさぐれており、母や兄同様ヒステリックな性格の女性に育っていた。

しかし、兄の妻で義理の姉であるカトリーヌはルイ同様内気で物静かな女性で、彼女には自分に近いものを感じるルイ。

ルイは自分の秘密を打ち明ける準備をするため、家族一人一人と12年ぶりの対話をしていく。しかし、母、姉、カトリーヌは快くルイを迎え入れてくれたものの、兄のアントワーヌだけはルイに辛く当たっていく。

また、ルイは同時に自分の生まれ育った地元での思い出を思い返していた。自分が同性愛で、同じ年頃の青年と愛し合っていたこと。そして、ほとんど記憶に残っていない父親のことも。

そしてついに家族に秘密を打ち明ける時がやってきた。

ラストの展開・結末

ルイを含めた家族5人はみんなでデザートを食べていた。ルイは話したいことがあると家族に告げ、まず、母マルティーヌと対話した時に頼まれた励ましと仲直りの言葉を兄のアントワーヌと妹のシュザンヌに伝える。

そして、自分の病気のことを告白しようときた時、兄のアントワーヌが唐突に、「用事があるから帰るんだと」ルイに話しかける。

戸惑う家族一同。兄のアントワーヌは自分よりも優れた弟に気を使われて労いの言葉をかけられたのが気に障ったのか、ルイを家から追い出そうとしたのだ。

そんな身勝手なアントワーヌの行動に、母のマルティーヌと妹のシュザンヌは猛烈に怒り出し、壮絶な家族喧嘩が勃発。

各々が今までの不満をブチまけ、最悪の空気になってしまう。しかし、ルイは全てを悟ったかのように、帰ることを選択。

結局彼は自分の病気の事は話さず、実家を後にするのであった。

【ネタバレ感想】「たかが世界の終わり」が名作過ぎる3つの理由

悲しくなるほど不器用な家族を描いた問題作

たかが世界の終わり 感想画像引用:映画.com

主人公ルイの一家は、家族をテーマにした作品にありがちな、仲良しこよしの偽善的な家族とは正反対。

口を開けば、ひたすら精神と体力を消耗する喧嘩の嵐。お互いが悪い意味で依存し、甘えているため、相手に容赦ない失言を放っていきます。

そんな家族たちとは対極の位置にいるのが、主人公のルイ。若き天才劇作家として活躍する彼は、繊細で内気な性格のため、会話にはあまり参加せず、端っこで愛想笑いを浮かべているようなタイプ。

そんな主人公は家族に嫌気がさして12年前に家出。しかし、自分の死を知らせるために舞い戻ってきたという設定の作品となっています。

この奇妙な家族の微妙な距離感と関係性がとにかく緻密に描かれていて、共感と鳥肌がとまりませんでした。

特に主人公が家族一人一人と会話するシーンに、この微妙な距離感を感じることができました。

座って話そうと言われても立ったままだったり、微妙な距離感をおいて会話したり、顔と顔を合わせて会話しなかったり。

しかし、血が繋がっていない、かつての自分と同じ境遇の義理の姉カトリーヌとは、見つめあって近距離で話すんですよね。

あまり良く知らない第三者だからこそ、一番スムーズに会話できるというこの皮肉めいた演出。

ぼくは主人公の気持ちが痛いほどわかるんですよ。うちの家庭にもこういった微妙な距離感があるので。

繊細で自分の世界に入るのが大好きな人間が、せっかちでヒステリックな家族と一緒に暮らすのは不可能ですよ。

てか、欧米人の癇癪持ちって実際あそこまで酷いもんなんですかねぇ。

ラテン系の一家ならなんとなく想像はつきますけど、会話を振っただけで逆ギレしてその場を離れるって動物と一緒じゃないすか。

そりゃあ、家出するわな。

無駄が一切ない会話劇とセンス抜群のセリフの数々

本作は、全編通して会話劇で成り立っている作品。

すべての会話に無駄がなく、一瞬も目も話すことができませんでした。

実は、ぼくは会話劇がメインの映画が嫌いなんですよね。眠くなってくるから。

無駄な会話が延々と続く演出を好むタランティーノの映画も、バイオレンス要素が無かったら絶対見ないですからね。

しかし、本作は嫌いになるどころか、一語一句セリフを見逃さないよう、意識を映画に集中させることができました。

原作が舞台劇なだけあって、とくにラストのシーンのセリフ合戦がすごい。

兄のアントワーヌがルイを強制的に空港へ送りかえそうとしたことから、家族間での強烈な喧嘩が始まり、みんなが号泣しながら自分の想いをブチまけていくんですよ。

まさに修羅場ってやつで、自分まで家族の一員になったかのように、心が痛くなってきて辛いのなんの。

本当に面白い映画って、観客を映画の世界に引き込む魅力があるんですよね。まるで自分もその場にいるかのような、疑似体験を味わうことができるわけですよ。

具体的なセリフや言い回しはあえて書きませんが、会話劇中心の作品が大好きな方や、脚本家を目指している方は非常に楽しむことができるだろうし、勉強にもなると思います。

観ている者を引き込むあのセンス抜群で無駄のない会話は、素晴らしいとしか言いようがありませんね。

キャスト陣の演技力が化け物

いくら良いセリフを用意したところで、それを発する役者がダメだと映画は駄作になってしまいます。

しかし、本作は演者までもが化け物揃いで、それぞれが全力で泣いて、笑って、怒っていて、演者達の強烈すぎる演技に狂気すら感じました。

もしかしたらあれが彼らの素なのかもしれませんね。

  • レアー・セドゥー、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイは普段から短気でヒステリック。
  • 主人公ルイを演じたギャスパー・ウリエルは普段から寡黙で内気。

そうじゃなければ、あのリアル過ぎる演技はできないでしょ。もしくは劇中同様、本当に薬物でキメてから撮影に挑んでいたのかもしれませんね。

ただ、そんなキャスト陣のなかでも、個人的に1番すごいと思ったのはマリオン・コティヤール。

いつもの「ザ・ハリウッド女優」感は影を潜め、頭がおかしい家族の中で翻弄する、幸の薄い女性を演じきっていました。

悲劇のヒロインを演じたかと思えば、タバコが似合うミステリアスな美女を演じていて、かと思えば本作の悲壮感漂う臆病な女性を演じているわけですよ。

あまりにも演技の幅が広すぎる…..。

彼女を出しておけばどうにかなる感は否めないかと思います。

「たかが世界の終わり」作品解説

なぜ、あの家庭で主人公ルイだけ天才肌で内気なのか。

他の家族はあれだけ短気でせっかちなのに、なぜ主人公だけはあそこまで繊細で作家の才能があったのか。

それは劇中では深く語られなかった、父親の遺伝でしょう。

兄のアントワーヌと妹のシュザンヌは、母のマルティーヌの血を色濃く受け継いでいますが、ルイは父親に似たと解釈することができます。

ほんの一瞬映る父親との回想シーンはとても楽しそうでしたし、なによりルイはずっと幼い頃に住んでいた前の家に行きたいと言い続けていました。

また、母のマルティーヌはルイと対話した際「お父さんに目がそっくり」と言っていたし。

もしかしたら、彼の故郷での1番の思い出は父親と過ごした時間なのかもしれません。

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